筆者のメイン取引所として重用している海外デリバティブ取引所Bybit(バイビット)の使い方やトレード方法をまとめて解説しました。
BybitでのビットコインFXトレードの操作性はPC/アプリ共に申し分なく、取引高世界1位にまで成長しています。オプション取引やNFTマーケット、ローンチパッドなども追加されより多様な稼ぎ方が可能になっています。これからBybitでトレードをする方、使い方がイマイチ分からないという方は是非参考にしてください。疑問点があれば気軽に最下部のコメントで教えてください。
Bybitトレード画面の使い方
Bybitのトレード画面の使い方をざっくり説明していきます。
銘柄選択 | 取り引きしたい通貨ペアを選択。インバース無期限、USDT無期限、インバース先物(Futures)でペアが異なる。 |
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チャート | TradingViewの機能が使えるのでインジケータやラインの追加も機能が豊富。銘柄によりインデックス価格の参照取引所が異なる。 |
取引板 | オーダーブック。出来高が増えずいぶん厚くなった。 |
歩み値 | 今現在約定した価格がリアルタイムに流れる。成行注文が入った時など確認できる。 |
レバ調節&注文 | レバレッジ調節画面とオーダー注文画面。Bybitのレバレッジ調節方法についてはこちらの記事で詳しく紹介。 |
資金調達率 | 次回の資金調節率、マウスを載せると次々回の予測率もでます。(インバース先物にはない) |
注文履歴 | 直近の注文履歴、現在の保有ポジションの表示、指値注文変更、清算価格、実現損益の確認など。 |
画面の一番右下で言語と背景色(白/黒)を変更できます。
もしわからないことがあれば「チャット」から質問するとリアルタイムにやり取りできます。疑問があれば使いましょう。
Bybitの取引銘柄は増え続けている
Bybitで取引できる銘柄は現物取引・デリバティブともに急速に増えています。
話題の銘柄やIEOから上場となる銘柄を優先的にリリースしているので、レバレッジ取引だけでなく多くのチャンスに乗ることができるようになりました。
現在のBybitの取り扱い銘柄は、200種類以上と充実しており、人気銘柄も随時追加されます。
Bybitの手数料一覧
Bybitの手数料一覧です。BTCを始めアルトコインなどの通貨ペアも手数料は同じです。
メイカー(指値)手数料 | (FX)0.01% / (現物)0.1% |
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テイカー(成行)手数料 | (FX)0.06% / (現物)0.1% |
Funding手数料 | -0.375% ≦ -0.001% 0.001% ≦ 0.375% |
発生タイミング | 8時間ごと(日本時間1:00、9:00、17:00)※例外銘柄有 |
BTC送金手数料 | 0.0005BTC |
両替手数料 | 0.1% |
※マイナス手数料は、逆に報酬を受け取ることができるという意味です
※コイン証拠金かUSDT証拠金かで手数料として支払う通貨が異なります。
Funding手数料はスワップ金利のこと
Funding cost、資金調達率は一日に三回徴収される変動制の手数料で、BTC現物価格との鞘を是正するためにある金利です。
※BTCインバース先物(futures)では資金調達率は発生しません。
この発生タイミング時間にポジションを保有していると手数料の徴収・受取がそれぞれロング/ショートポジションを持っている人の口座に自動で支払われます。
ロング側 | ショート側 | |
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資金調達率が+ | 支払う | 貰える |
資金調達率が- | 貰える | 支払う |
出金にかかる手数料は銘柄ごとに違う
通貨ごとの最低出金額、一日の最大出金可能額、トランザクション手数料(送金手数料)は以下の通りです。
通貨 | 最低出金額 | 送金手数料 |
---|---|---|
BTC | 0.001BTC | 0.0005BTC |
ETH | 0.02ETH | 0.005ETH |
EOS | 0.2EOS | 0.1EOS |
XRP | 20XRP | 0.25XRP |
USDT | 20USDT | ERC20:10USDT、TRC20:1USDT |
LTC | 0.1LTC | 0.001LTC |
DOGE | 25DOGE | 5DOGE |
DOT | 1.5DOT | 0.1DOT |
※USDTの送金はTRC20の方が安い。ETHの送金手数料が安くなった。
※その他現物取引に対応しているアルトコインも送金手数料が設定されています。最新の銘柄は公式から確認して下さい。
Bybitの注文・取引機能の使い方
UIが若干変わってきてますが基本的に操作方法に大差ありません。
Bybitで使える注文方法の種類
Bybitではインバース無期限(BTC/USD)とUSDT無期限(BTC/USDT)、インバース先物(BTCUSD0625等)、現物取引で少し操作方法に少し違いはありますが以下の注文方法を使うことができます。
成行注文 | オーダーブックから入手可能な最良気配値で即約定されるオーダー方法。 |
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指値注文 | 契約数量・指値価格を決め、設定された指値価格に達すると注文が約定されるオーダー方法 |
条件付き注文 | 価格がトリガー価格に達すると約定する注文方法(≒逆指値、ストップ/利食い注文) |
トレーリングストップ | 設定した値幅or方向に基づき、価格に追随し自動的に利食/損切を行うオーダー方法 |

そして、USDT無期限のみ両建てポジションを持つことができます。近日ビットコイン先物(futures)がリリース予定です。
成行注文を新規/決済で出す方法
新規の成行注文は、BTC/USDの「契約数」にはUSD単位を入力、USDT無期限の方はBTC単位を入力する違いに注意しましょう。
また新規注文の場合、USDT無期限の方は「参入注文」タブを選択する。
決済注文を出すには、インバース無期限の方では反対注文(ロングを持っているのであればショート)を出せばOK。
USDT無期限の決済注文の場合は、「参入注文」の右にある「決済注文」タブを選択が必須です。
指値注文を新規/決済で出す方法
成行注文と基本的に同じです。指値を入力するところが増えています。
オーダー画面内のパーセンテージバーをスライドして、利用可能な証拠金割合に基づいて注文するポジション量を自動入力することもできます。
Bybitの条件付き注文の使い方
Bybitでは、逆指値注文やストップ注文などを総称して条件付き注文(Conditional Order)と呼んでいます。
注文確認画面にてワンクリックで設定できるようになっています。ポジションの部分決済は不可で、成行注文のみ。※最近できるようになった
また、他のポジションを保有していない場合のみ設定可能です。
オーダー画面から逆サイドの注文を設定できます。
※決済注文の場合は「トリガー時に決済注文」のチェックを必ず入れておきます。
Bybitトレイリングストップ注文の使い方
Bybitでは、決済に便利なオーダー方法、トレーリングストップが使えます。トレーリングストップは、事前に設定した値幅と方向に基づいて、価格に追随し自動的に利食もしくは損切を行う注文方法です。
Bybitでトレーリングストップの設定を行うには、ポジション保有中に「ポジション情報」タブで以下の画像のようにトレール幅を設定することで使えます。

トレイリングストップ注文の仕組み
GTCやPost-Onlyなど注文オプションについて、Bybitの注文方法についてもっと詳しい解説は以下の記事で書いています。
Bybitビットコイン先物(インバース先物)の違い
私が強くオススメしたいのが、Bybitのインバース先物とインバース無期限の併用です。
資金調達料がかからない
先物契約のポジションを保持している間は、資金調達料の支払い、受け取りは発生しません。
BTCUSD無期限との証拠金が共有
同一のBTC取引アカウントの証拠金で、BTCUSD無期限契約とインバース先物契約を両方とも取引できます。
つまり例えば、BTCUSD無期限契約でショート、インバース先物契約で同数ロングすると、資金調達率金利を貰うだけの両建てポジションが理論上完成します。
ワンウェイモードとヘッジモードがある
単一方向のポジションを保持するか、ロングポジションとショートポジションを両建てするかを選択することができます。
「ワンウェイモード」…先物契約の中で両建てしないようにするモードです。保有ポジションと反対方向の注文を約定させると両建てされず決済され、または反対方向のドテン注文が建てられます。
「ヘッジモード」…同一の先物契約でロングとショートポジションを同時に保有できます。クロスマージンモードの場合同一の先物契約で完全にヘッジされることになるのでロング/ショートポジションは強制決済されなくなります。
Bybitの入金/出金機能の使い方
Bybitから出金・送金するのに使える通貨は取扱通貨全てです。
今回はBTCを例に解説します。
出入金ページは、画面右上のアカウント名から「マイアセット」→BTCウォレットの「入金・出金」でアクセスできます。
BybitにBTCを入金する方法
BTCウォレットの「入金」ページへアクセスし、表示されている入金用アドレスをコピペし使いましょう。外部ウォレットや取引所からこのアドレス宛に送金してください。
※アルトコインの場合は、入金したいコインの種類(BTC, USDT,ETH, XRP, EOS)を選択してから、選択したコインの入金処理を進めてください。
※Lightningには対応していません。
BybitからBTCを出金する方法
出金する為には二段階認証を設定している必要があります。
BTCウォレットの「出金」ページへアクセスし、「ウォレットアドレス」で入金用アドレスを選択します。今まで送金したことがないアドレス送る場合は「ウォレットアドレスを追加する」から追加しましょう。
あとは送金したい数量を入力するだけです。
※Bybitは法定通貨(円,ドル)の入出金に対応していません。USDTは送金可。
24時間出金制限が以前あったのですが今はなくなり、出金処理も一日三回となりました。改善スピードが素晴らしい。
Bybitでは一日3回出金処理を行っています。(日本時間の17時,1時,9時)
出金リクエストの締め切りは、上記時間の30分前です。
BybitのKYCを完了することで出金上限UP
BybitではKYCをしなくても一日2BTC出金制限、ローンチパッド・ローンチプール等以外は問題なく使うことができます。
KYCレベル1であれば免許証とかパスポート画像、写真撮影だけで完了できるのでやっておいてもいいと思います。「アカウント&セキュリティ」→「本人確認」の欄からKYCできます。
ライトユーザーであれば無理にKYCを完了させなくてもいいかもしれません。
KYCを完了することで以下のように一日の出金制限が解除されます。
KYCレベル | Lv.0 | Lv.1 | Lv.2 |
---|---|---|---|
出金限度/日 | 2BTC | 50BTC | 100BTC |
Bybitの即時出金機能
即時出金はBTC、ETH、EOS、XRP、DOT、LTC、DOGE、XLMに適用されます。
もし出金申請が即時出金限度額を超えている場合、従来の出金処理時刻で処理されます。即時出金は約10~30分で完了します。
銘柄 | 即時出金限度額 |
---|---|
BTC | <0.01 |
ETH | <0.2 |
EOS | <100 |
XRP | <700 |
その他 | No Limit |
BybitのByFi(資産運用)の使い道
Bybit Launchpad(ローンチパッド)
Bybit Launchpad(ローンチパッド)は、Bybitプラットフォーム上で新規トークンを早期保有できる機能です。
一定額のBIT(取引所トークン)もしくはUSDTをコミット(一定時間ロック)し、コミット数量に応じ新トークンをローリスクで獲得、売却益を得ることができます。
Bybit Launchpool(ローンチプール)
Bybit Launchpool(ローンチプール)は、特定の通貨を一定期間ステークして、複数の通貨を獲得できるという、流動性供給することで報酬を得られるというプラットフォーム機能です。
Bybitサブアカウント機能の使い方
サブアカウント機能を使えば、裁量トレード・BOTトレード・デリバティブ・現物取引など、複数のトレード戦略で幅を持たせることができます。損益履歴は個別に計算され、トレードのパフォーマンスを詳しく確認できます。
「アカウント&セキュリティ」ページのタブ「サブアカウント」→「新規作成」から簡単にサブアカウントを作成することができます。
サブアカウント用のユーザー名とパスワードを設定し、メール認証するだけです。
BybitビットコインFX両建ての使い方
BTC/USD、BTC/USDTの他、BTCインバース先物(BTCUSD0326とか)のビットコイン証拠金取引もリリースされました。
これら3つを使って両建てポジションを作ることができます。
BTC/USDと一見同じようなオーダー画面ですが、BTC/USDTに新しく増えた項目「Open(新規注文)」「Close(結佐注文)」を選択し分けることで、両建てのポジションを持つことができます。
USDTに資産を退避したい場合に使えるし、両建てトレードで資金調達をもらうトレードにも使うことが来ます。
Bybitには資金調達率(Funding rate)がかからない「ビットコイン先物(四半期先物・限月先物)」がリリースされました。
これにより無期限契約の方で資金調達率を貰うポジションを構築し、四半期先物(ビットコイン先物)の方でヘッジポジションを持つことでローリスクで金利を稼ぐという、資金調達率だけを狙った金利稼ぎの両建てゼロヘッジトレード手法が単一取引所で可能になり、トレードにぐっと幅が出ました。
二つの取引ペアを使った両建て
BTC/USDとBTC先物でそれぞれロング・ショート別方向のポジションを一つづつ持つ方法です。
BTC/USD無期限には資金調達率の値が設定されていますが、ビットコイン先物(四半期先物)では資金調達率がありません。
そのため、BTC/USD無期限で資金調達率を貰える方向にポジションを、ビットコイン先物の方で逆張りポジションを持つことで、金利分を稼ぐ勝率の高いトレードをすることができます。
BTC/USDTのみを使った両建て方法
BTC/USDTペアには両建て機能があります。タブ「参入注文/決済注文」「ロング/ショート」を切り替えることで別方向のポジションを持つことができます。
ただ、別方向のポジションでエントリーしてしまうという操作ミスは起こりえます。気をつけましょう。
Bybitの使い方に関するQ&A
海外ドバイの取引所だが大丈夫?
海外の取引所は優良なところも運営実態がよく分からないところも様々ですが、Bybitなど世界取引高上位の取引所は日本国内の取引所よりもむしろセキュリティがしっかりしています。
また、規制の懸念などもドバイでは低いと思われます。規制リスクが高いのは香港など、中国当局が関与できる地域です。(Bybitは2022年にシンガポールから、よりCryptoに寛容なドバイに移転しました)
出金できないなどトラブルは?
Bybit取引所で今まで出金できないなどのトラブルは間違いなく一度も起きていません。
相場急変時にサーバーは止まらない?
Bybitでは2021年5月の暴落時にも唯一高い出来高を維持しサーバーが止まることはありませんでした。BinanceやFTX、BitMEXではサーバー遅延などがありました。
異常値で約定した場合に補填はある?
板取引のエラーやオーダーブックが薄いところに大口成行注文をぶつけることによる異常値での約定(ヒゲ・ストップ狩り)などはどの取引所でも発生する可能性がありますが、Bybitでは過去異常値で約定した場合、全て補填されています。
板が厚いのでよほどの巨大注文でも故意に操作することも難しいので安全面は信用できる方です。
パスワードが分からなくなったら?
パスワードがどうしても思い出せないようなら、パスワードのリセットをすることができます。
Bybitのログイン画面フォームの下に「パスワードをお忘れですか?」とあるのでクリック。
アクセス禁止国からログインできません
米国またはケベック(カナダ)中国、シンガポール、キューバ、クリミア、セバストポリ、イラン、シリア、北朝鮮、スーダン居住者のBybitアクセスは禁止されているのでログインできません。
Bybitを使う理由を動画で解説しています
BybitとOKEXを主戦場に選んだ理由を動画で解説しています。
Bybitの使い方まとめ
Bybit(バイビット)の使い方やトレード方法をまとめて解説してみました。
世界の仮想通貨デリバティブ取引所の中で出来高一位の無期限ビットコインFX・ビットコイン先物(四半期先物 Futures)・現物取引・アルトコインFX・クラウドマイニングができるようになったBybitですが、今後オプション取引なども実装予定だそうです。
新しい金融商品の取引ができるようになったらこのページで使い方を追記していこうと思います。
コメント欄
いつも参考にしています。ありがとうございます。
メイカー手数料が変わっているそうなんですが、確認方法がわかりません。
現状(2021年10月21日)、FX -0.025%,現物0%で変わってないでしょうか?
よろしくお願いします。
デリバティブの手数料に関しては、今まで通りテイカー0.075%、メイカー-0.025%です。
スポット(現物)取引手数料に関しては変更があります。テイカー0.1%、メイカー0→0.1%です。
Bybitで現物メイカーが0だったのはキャンペーン期間中だったからです。本来の手数料一律0.1%に戻ったということですね。
当ブログの記載も修正しておきました、ありがとうございます。
情報元:取引手数料の説明(Bybit公式ブログ)